工事種類別完成工事高の書き方
経営事項審査では、「工事種類別完成工事高・工事種類別元請完成工事高」を用意するのは必須書類です。
長い名前なので、略して「完工高」と言います。
完成工事高って、なあに?
完成した工事の売上高で、一般の業種では売上高と同じだね。
2年平均か3年平均、どちらを採用すべきか
(項番31)事業年度の欄
審査基準日から遡って、2年または3年の各事業年度の期間を記載します。
計算基準の区分で、「2年平均」か「3年平均」を選択することができます。
この選択は、X1点(経営規模)の点数に影響を及ぼします。
以下のページでも、その点についてはまとめています。
前年度の金額が、前々年度の金額より高い場合は「2年平均」を選択。
前年度の金額が、前々年度の金額より低い場合は「3年平均」を選択すれば良いでしょう。
しかし「2年平均」と「3年平均」については、各業種毎に変えることは出来ません。
そのため大工工事では、2年平均の算出が高く、内装仕上工事では3年平均の算出が高い場合などは、選択に迷うことになるでしょう。
申請者がどの業種の点数を重視しているか、検討する必要があります。
工事の種類の書き方
(項番32)工事の種類と完成工事高
経営事項審査を受審する工事名と、業種コードを書きます。
業種コードは、次のコード表を参考にしてください。
コード | 工事の種類 |
---|---|
010 | |
011 | |
020 | |
030 | |
040 | |
050 | |
051 | |
060 | |
070 | |
080 | |
090 | |
100 | |
110 | |
111 | |
120 | |
130 | |
140 | |
150 | |
160 | |
170 | |
180 | |
190 | |
200 | |
210 | |
220 | |
230 | |
240 | |
250 | |
260 | |
270 | |
280 | |
290 |
注意点として、業種コードの「010:土木一式工事」「050:とび・土工・コンクリート工事」「110:鋼構造物工事」には、枝番号の業種コードも記入する必要があります。
- 「010:土木一式工事」 → 「011:PC(プレストレストコンクリート)工事」
- 「050:とび・土工・コンクリート工事」 → 「051:法面処理工事」
- 「110:鋼構造物工事」 → 「111:鋼橋上部工事」
これらの枝番号の工事で、工事実績がない場合でも「0」と記入する必要があります。
完成工事高の書き方
工事種類別完成工事高の欄と、工事種類別元請完成工事高の欄は、各事業年度における工事高を「消費税抜き」で記入します。
経営事項審査を受ける前に、決算変更届も提出します。
そちらの「工事経歴書(様式第二号)」「直前3年の各事業年度における工事施工金額(様式第三号)」「財務諸表(様式十五号等)」も消費税抜で作成しておく必要があります。
今期の決算変更届の完成工事高と、今期の完成工事高の数字は一致しなければなりません。
もし決算変更届を消費税込みで作成してしまった場合は、経営事項審査を受ける際に、「消費税抜き」の工事経歴書を別途用意する必要があります。
前回との受審業種が違う対応について
前回と今回の経営事項審査の受審する工事が一致していれば、特に問題はありません。
しかし、前回と今回の経営事項審査の受審する工事が違う場合、以下の対応をする必要があります。
前回は受審している → 今回は受審しない
前回受審した業種の完成工事高は、「その他」工事へ追加して作成します。
前回は受審していない → 今回は受審する
前回分の工事経歴書を、作成する必要があります。
工事実績がない場合でも、「工事実績なし」で用意しなければなりません。
完成工事高を増やすことで、評価が上がるよね?
受注量を増やせば完成工事高が上がるね。他にも評価アップの対策はあるけど、また今度ね。